日本の貴重なコケの森

No.9

9) 羅生門ドリーネ(2008年8月30日認定)

所在地:岡山県新見市草間

範囲:羅生門ドリーネおよびその周辺地域

所有・管理者:新見市,新見市教育委員会(国指定天然記念物,高梁川上流県立自然公園羅生門特別区域)

認定理由: 羅生門一帯は,標高400 m前後の石灰岩台地(草間台)のドリーネにできた巨大な石灰岩の天然橋と,第1門から第4門までアーチがつながったカルストトンネルで,末端は羅生門第1洞と呼ばれる吸い込み穴になっている.カルスト地帯は特有の地形や地質と,特異な気象環境をもつために多くの動植物が生育している.蘚類は128種,苔類は39種が報告されており,その中には,羅生門の標本を元に新種発表されたセイナンヒラゴケ,イギイチョウゴケを初めとして,環境省レッドリスト(2007)において絶滅危惧Ⅱ類とされている,レイシゴケ,ホソバツヤゴケ,イギイチョウゴケ,準絶滅危惧種とされているヒロハシノブイトゴケ,キブリハネゴケ,ヨウジョウゴケなどが含まれている.