日本の貴重なコケの森30

30立山室堂ならびに弥陀ヶ原一帯

所在地:富山県中新川郡立山室堂平~弥陀ヶ原

所有・管理者:国有林(管轄は富山森林管理署)

選定理由:室堂平周辺では蘚類65種,苔類33種が報告されているそのうちオリンピックゴケやキヌシッポゴケモドキなどの微小な蘚類のほか,イシヅチゴケやチャボナガダイゴケ,ミツデモミジゴケ,チヂレヤハズゴケなどの高山性の絶滅危惧種が生育する.天狗平,弥陀ヶ原の地塘の堤や周辺では,ミズゴケ類17種が記録されている.弥陀ヶ原の歩道脇ではツブツブヘチマゴケが生育し,絶滅危惧種であり日本固有種のヤマトヤハズゴケの個体を土上で多く見ることができる.観察にあたっては,立山有料道路は一般車両が通行止めのため,立山駅から美女平まではケーブルカー,美女平から室堂まではバスで行くことができ,途中の弥陀ヶ原,天狗平での下車ができる.室堂,天狗平,弥陀ヶ原周辺では歩道が整備されており,道程も短く観察しやすい.